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見積書で揉めないために書いておく、金額以外のこと

トラブルの原因は金額ではなく範囲です。作業範囲外、修正回数、有効期限。この3つを書くだけで、後の面倒がかなり減ります。

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見積書のトラブルは、金額の高い安いでは起きません。**「それも含まれていると思っていた」**で起きます。

金額は最初に合意しているので揉めようがない。揉めるのは範囲です。だから見積書に書くべきは、金額より先に範囲の定義になります。

書いておく3つ

1. 作業範囲に含まれないもの

含まれるものを書くのは誰でもやります。効くのは含まれないものを書くことです。

Webサイト制作なら、「原稿の作成」「写真の撮影」「サーバー契約の代行」「公開後の運用」。記事執筆なら、「取材」「画像の用意」「入稿作業」「公開後の修正」。

これらは、相手が当然含まれると思っていることがあります。書いていないと、着手後に「これもお願い」と言われて断りにくくなる。

最初に書いてあれば、追加費用の話が自然にできます。 断るためではなく、追加分をきちんと請求するために書きます。

2. 修正回数

これを書かないと、無限に続きます。

「修正2回まで、3回目以降は1回あたり〇円」。この一行があるかないかで、案件の終わり方が変わります。

回数の書き方にもコツがあって、「修正」の定義も添えておくとさらに揉めません。「デザインの方向性を変更する場合は修正回数に含まず、別途お見積りとなります」のように。細かい文言の直しと、根本的な作り直しは別物です。

3. 有効期限

見積書には期限を入れます。「本見積書の有効期限は発行日より30日間とします」。

半年前に出した見積もりを持ち出されて、そのままの金額で発注される。これは実際に起きます。その間に自分の稼働状況も相場も変わっている。

期限を切っておけば、改めて出し直せます。

金額の見せ方

一式でいくら、と書くより、内訳を分けたほうが有利なことが多いです。

理由は2つあります。相手が予算に合わせて調整できること。そして、削られたときにどの作業がなくなるかが明確になることです。

「Webサイト制作一式 50万円」だと、40万円に値切られたときに何を削るかで揉めます。「設計10万、デザイン20万、実装15万、テスト5万」と分けてあれば、「ではデザインを簡素化して」という具体的な話になる。

値引き交渉を、作業量の交渉に変えられる。 これが内訳を書く実質的な効果です。

支払条件

金額と同じ欄に、支払条件も書いておきます。

「納品後、翌月末までにお支払い」。金額が大きい案件なら「着手金として50%、納品後に残額」。

着手金を取るかどうかは相手との関係によりますが、初めての取引で金額が大きい場合は、取ったほうがいいと思っています。途中で音信不通になるリスクを、自分だけが負う形を避けられます。

テンプレートを作っておく

上に書いた項目は、案件ごとに考えるものではありません。一度テンプレートにして、毎回コピーします。

Misocafreee会計のような請求書ツールには見積書の機能もあり、見積書から請求書に変換できるのが実務では効きます。二重入力がなくなり、金額の転記ミスも防げます。

テンプレートに固定文言として入れておくもの。有効期限。修正回数。作業範囲外の項目(案件の種類ごとに数パターン)。支払条件。

毎回書くのは、案件固有の内容と金額だけになります。

出す前に一度読み返す

送信する前に、相手の立場で読んでください。

「これを読んで、何が納品されるか分かるか」「自分が何を用意する必要があるか分かるか」。この2つが読み取れなければ、書き足りていません。

見積書は営業資料でもあります。範囲が明確な見積書は、それだけで仕事が丁寧そうに見える。実際、範囲を詰めて考えた人にしか書けない内容です。

本記事は一般的な実務の整理であり、法的な助言ではありません。契約条件に関する判断が必要な場合は、専門家にご相談ください。


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